アキバ博士の食農教室「食の知恵と文化」

生の青梅は食べられないの?

生の青梅が食べられないわけ
(C)こぐれ けんじろう・画

幼い果実は注意が必要

 実家から新鮮な青梅が届いたよ。うちは庭に梅の木があって、母が毎年、梅干しや梅シロップを作ってくれるんだ。酸っぱくておいしいよ。母が「生の青梅は食べちゃ駄目」って言ってたけれど、果物なのに丸かじりできないのは不思議。本当に生の青梅は食べられないのかな?

 梅の種や果肉には、種を守るため「青酸配糖体」という、糖と青酸が結合した物質がある。青酸は、人間の体内に入ると呼吸困難や目まいなど深刻な影響を与えるんだ。

 でも、青梅に含まれる量はごくわずか。『白雪姫』に出てくる毒入りリンゴのように、一口かじると倒れてしまうなんてことはないよ。ピンポン玉ほどの青梅だったら、成人で約300個、子どもなら100個ほど食べないと深刻な影響は出ない。青梅を300個も食べるなんて不可能だよね? 「青梅を食べて倒れる」というのは現実味のない話なのさ。

 でも、幼い青梅には注意が必要だよ。特に種には青酸配糖体が果肉よりも10~20倍、含まれているんだ。木になったばかりの柔らかい青梅を種ごと食べるのはやめようね。梅の実が大きくなり種が堅くなるにつれ、種を守らなくてもよくなるので、青酸配糖体が分解されて人間にとっては食べやすくなるんだ。漬けたり干したりするとさらに分解されて、よりおいしく、安心して食べられるよ。

 僕のお薦め料理を教えるね。常温で3~5日置いて熟させた梅をニガウリ(ゴーヤー)と一緒にいためるんだ。梅の果肉には老化や生活習慣病を防ぐ坑酸化物質がたっぷり含まれているから、疲労回復にぴったりさ。

 

(取材協力=和歌山県農林水産総合技術センター果樹試験場うめ研究所)

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