学ぶ:ぐるり直売所 大学生記者が行く!

収穫の喜びが原動力─嘉麻市 藤春 奨さん

盆に向けてユリの定植をする藤春さん
盆に向けてユリの定植をする藤春さん

 今回取材したのは、嘉麻市で野菜、花を中心に生産している藤春奨さん(30)。藤春さんは、今年で就農3年目。農業を始めたのは、25歳の時に勤めていた会社が倒産してしまったことがきっかけだった。

 最初は、すでに農業をしていた友人の土地で一緒に農作業しながら学んだが、当時はまだ自分が農業をすることに対し不安や抵抗もあったという。

 近くの土地で、米を生産している藤春さんの父から土地を借りたり、知人からビニールハウスの道具をもらったりして、本格的に自分で農業を始めたのは28歳の時。

 現在は従業員などはおらず、一人で作業をしなくてはならないため、ユリ、アスパラガス、ブロッコリー、オクラなど限られた面積でも利益を上げやすい作物を選んで生産し、JAに卸している。

 収穫の時期は朝夕の2回作業しないと追いつかず大変だが、一番やりがいを感じる瞬間だという。藤春さんは「一人だから野菜に話し掛けちゃうんですよね、おっきくなったなぁとか」と、照れながら話してくれた。

 今年からは、毎日の手入れをする必要がなく、日当たりの悪い土地でも育ちやすいといわれる、サカキの栽培に挑戦する予定だという。

 農業を家族や従業員と行う人が多い中、一人でもできる農業のやり方を考え、試行錯誤する藤春さんからは、農業に対する前向きな気持ちが感じられた。

 

大学生記者 九州大学 安澤沙織
大学生記者 九州大学 安澤沙織