学ぶ:ぐるり直売所 大学生記者が行く!

丁寧に 歴史絶やさず
JAくるめ藤山なし生産 青山 隆さん


藤山なしの収穫を前に笑顔の青山さん

 今回取材したのは、JAくるめで藤山なしを生産している青山隆さん(36)。藤山なしは、久留米市藤山町に植栽されて107年がたつ歴史ある作物。17戸の農家が共同で出荷する藤山なしには「幸水」「豊水」「新高」などの品種があり、8月下旬は「豊水」が旬を迎える。

 藤山なしを切ると、実が詰まっていることが分かるくらい滑らかに包丁が動く。そんな水分たっぷりの藤山なしは手で持ち上げるだけで収穫できるが、その代わり落下しやすい。樹上完熟を行う梨栽培において、台風などの自然災害は一番の不安要素だ。また、冬の剪定(せんてい)作業は2、3年後の収穫量にも関わる最も難しい工程だ。

 青山さんは藤山なしと同時に、桃、イチジクを1.8ヘクタールの園地で栽培する。出荷する藤山なしは年間約21トン。17戸の生産者の中でもトップクラスだ。夏は収穫、冬は剪定作業と多忙を極めるが、家族との時間も大切にしているという。

 「ものづくりをしたい」。高校の時から抱いていた目標を、8年間のJA販売指導員の経験を経て、家業を継ぐという形で実現した。「果樹は年1回の収穫。きついこともあるが、やはり収穫を迎えた時はやりがいを感じる。藤山なしをもっと広めて、絶やしたくはない」と力強く話す。

 


大学生記者
福岡女子大学 友田亜憂さん