福岡県産ブランド農産物
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地場産学校給食

地元食材を給食に使う取り組みが活発です。
安全性やおいしさはもちろん、食への関心を高め、食育をすすめるうえでも、ますます積極的な取り組みが期待できます。

  1. 学校給食への県産農林水産物の利用率(重量ベース)
    ・学校給食提供数、および文部科学省における学校給食の標準食品構成表を基にして推計
  2. 学校給食への地元産青果物の利用率(重量ベース)
    ・地元産青果物・・・当該市町村内または農協区域内で生産されている野菜、果実
    ・農林水産部 食の安全・地産地消課による実数値調査による

地場産学校給食の取り組み

「地場産学校給食」の目的

  1. 子どもたちの健康づくりにつなげる。
  2. 地場産農産物の伝承、ならびに生産者との交流を通して、郷土愛を育む。
  3. 学校給食を通して、その向こうにある命の尊さや人の営みを子どもたちに伝える。

JAの取り組み事例

生産者が学校給食会員でサポート~JAふくおか八女~

 筑後市にあるJAふくおか八女の農産物直売所「よらん野」は、市内14の小・中学校の地場産給食をサポートしています。約30人の学校給食会員が年間計画に合わせて作付けし、できる限り無農薬で栽培しています。

 生産者は農産物を納入するだけでなく、年に3回、学校を訪問し、農産物の作り方やおいしい食べ方などの話をしています。同直売所の店長は「会員からは、子どもたちが安心して食べられるものをという意気込みが伝わってくる。皆さん、楽しみに作っていますね」と話しています。

 筑後市立古島小学校の献立表には、どの野菜が地元産か書いてあり、楽しみにしている「ちっごの日」※には校内放送でも食材が紹介されます。

 ほ場見学に訪れた栄養士が生産者の写真を撮り、学校で紹介すると「うちのおばあちゃんとこや」「あそこのおじちゃんや」と盛り上がることも。身近な人が育ててくれる野菜は、より一層おいしく感じられるようです。

※「ちっごの日」=学校給食に必ず地場農産物を取り入れる日。JA、筑後市などでつくる筑後市地産地消協議会が制定。

給食感謝集会で子どもたちと交流~JA粕屋~

 粕屋郡新宮町は、地場産給食の導入が進んでいます。新宮町立新宮東小学校の給食でも、農産物の約30%が粕屋郡や隣接する古賀市内で採れ、JA粕屋を通じて納入されたもの。タマネギやキャベツ、ホウレンソウ、小松菜、ダイコン、ナス、サツマイモ、ミカン、イチゴ…と種類も豊富です。

 同小学校は、工夫を凝らした食の指導にも力を入れています。たとえば、毎年1、2月に、給食委員会の子どもたちが中心となり給食感謝集会が開かれます。JA、生産者の方を招いて野菜の作り方や苦労話など生の声を聞き、一緒に地場産給食を食べながら交流を深めています。

 「ホウレンソウの旬は冬」「この野菜には、こんな栄養がある」など、給食感謝集会の時に聞いた話をずっと覚えている子どもも多いといいます。そうした反応や「おいしかったよ」のひと言に、JA、生産者のみなさんもやりがいを感じるそうです。

 また、5年生の社会科には「これからの食料生産とわたちたち」という単元があり、地元の食材が給食に使われていることや、どんな野菜が採れているかなどを学習します。

 学校側は「子どもたちも作ってくれた人の話を直接聞いて、何かを感じたり、残さず食べようという気持ちになるようです。こうしたきかいは今後も設けていきたいですね」と話しています。